レンタルカートからフォーミュラまで!走行会でも御馴染み♪
低価格&プロ仕様 マイクロカプセル型GPSロガー「デジスパイス」
[New!!]

2009年12月21日

モータースポーツ&電動レーシングカート 電気化学反応を利用した電池に対する周囲温度の影響

モータースポーツ"NEXT STAGE" >> トップページへ


寒くなってきました。

寒いと言ったらバッテリー上がり。

ということで、バッテリーと周囲温度の関係を簡単にまとめておこうと思います(笑。

電池(以下バッテリー)から取り出そうとする電流(負荷電流)が大きくなると、電池の電圧が減少します。

これは、バッテリー内部を見たときに、電極での化学反応や、電解液中のイオンの移動や拡散が、要求する電流を提供するのに追いつかず、結果として抵抗を増加させてしまうためです。

また,充放電サイクルを重ねて行くうちに電池が消耗、劣化してくると、これによっても大きな電圧降下が生じます。

充放電サイクルを重ねたことで電池内部の「不可逆反応(元に戻らない反応)」などによって生み出される抵抗が増加し続けてしまうからです。

電池から取り出せる電流は次のように表されます。

  I=nFv
    I=電流
    n=反応する電子の個数
    F=ファラデー定数(96485C/mol)
    V=電極反応速度

上式から判ることは、取り出せる電流はバッテリー内部の反応速度に比例するということです。

EVなどで特に期待される大きな電流を取り出すためには、バッテリーの電極での反応速度を高めるとともに、反応を終えた物質を素早くどかせて、新しい反応物質を素早く電極まで運ぶ「反応物質の輸送力」も大きくして行かなければならないという事になるわけです。

化学反応を速くするということは、反応の速度を高めると同時に、反応に関わる物質の出入りの速度も高めなければならないという事です。

さて、既に経験済みの方の方が多いと思いますが、バッテリーの種類如何に関わらず、ほとんどのバッテリーでは、高温であれば放電サイクルを重ねても反応速度が速く、低温であれば反応速度が遅くなります。

現時点の技術では、バッテリーは化学反応を利用しているので、どうしても温度の影響を強く受けてしまいます。

以下に示すのはアレニウス(Arrhenius)の式です。

この式は、ある温度での化学反応の速度を予測する式として良く知られています。

  k=Ae^(−E/(RT))
    k:反応の速度定数
    A:頻度因子(温度に無関係な定数)
    E:活性化エネルギー(アレニウスパラメータともいう)
    R:気体定数
    T:絶対温度[K(ケルビン)]

この式から判ることは、温度が低下するにつれて反応速度が低下する「傾向がある」ということです。

ただ、よく見ると、20℃の場合と−20℃の場合とで比較すると、おおよそ5%程度の反応速度低下にしかならないはず…と予測することも出来ます。

その通りで、低温時には他にも数多くの要因が重なり合って、さらに加速的にバッテリーの性能低下を推し進めることになります。

例えば、電解液が有機溶剤を用いていない水溶液の場合には(鉛バッテリーなどの多くは水溶液です)、−20以下になってくると凍結に近い状態になってしまいます。

正しい表現ではありませんが、電荷を運ぶ物質が凍結して移動出来なくなれば、バッテリーから電力を取り出すことは出来なくなるわけです。

化学反応を利用している以上、アレニウスの式からも明らかなように、反応速度は低下を免れないこと、そして、それ以上に多くのマイナス要因が重なり合って、さらに反応速度を加速的に低下することを覚えておきましょう。

最近は電解液に有機溶剤を用いたリチウム系バッテリーが低温環境で有利だと言われています。

確かに他のバッテリーよりは大幅に反応速度低下が抑えられていますが、化学反応を利用していることには変わりはありません。

EVなどの駆動用電源として使用する場合に、この特性が見逃せない影響を与えることは良く知られている事実であり、現在も研究開発が進められています。



posted by papacchi at 19:39| Comment(0) | 4.電動レーシングカート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。