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2009年12月13日

モータースポーツ&電動レーシングカート PWM制御

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電動レーシングカートはモーターとバッテリーの組み合わせだけで駆動力を得られるシンプルな構成になっています。

最も理解しやすい例として、モーター付きのプラモデル自動車を連想して頂ければ良いでしょう。

一般的なモーター付きのプラモデル自動車では、モーター、電池、そしてスイッチが付いています。

スイッチをONにすると電池の電力がモーターに供給されてタイヤを駆動し、プラモデル自動車が走る仕組みになっています。

さて、電動レーシングカートがモーター付きのプラモデル自動車と大きく違うのは、ドライバーが電動レーシングカートに搭乗し、速度を制御する点です。

ドライバーがスイッチを単純にON、OFFするだけでは、フル加速とモータ駆動停止の2つのコントロールしか出来ません。

そこで、何らかの方法で速度制御を行う必要があります。

今回の試作で評価するモーターシステムは速度制御をPWM制御によって行うように構成されています。

以下、簡単にPWM制御について紹介します。

早速ですが、PWMとはパルス幅変調(Pulse Width Modulation)の頭文字をとった名称です。

PWMによる速度制御(以下、PWM制御)とは、このパルス幅変調を用いた速度制御のことを意味します。

先ほどのプラモデルを高速化(低速化)したい場合、最も簡単には「直列につなぐ電池の数を増やす(減らす)」方法で実現できます。

これは、モーターに付加する「電圧」を変えることでモーター速度を変える方法です。

しかし、一本しか電池を積んでいない場合は一工夫必要です。

最も簡単な方法としては、「電圧」を変えるために「抵抗」を変化させる方法が考えられます。

古くは電動ラジコンなどでも用いられた可変抵抗は、この方法を用いたものです。

しかし、「抵抗」を用いて電圧を変えるということは、電池から常に電力を供給し続け、速度を下げている最中は余った電力を熱に変えて「棄てる」ことになります。

走行時間を少しでも長くしたい・・・、こういった電動レーシングカートのような用途で電力を無駄に使用するのは避けたいです。

そこで考えられたもう一つの方法が、先ほどの「スイッチ」を使う方法です。

スイッチはモーターへの電力供給をON、OFFしか出来ないのは前述の通りです。

ただ、ON、OFFを頻繁に行うと、速度を制御出来そうに感じませんか?

PWM制御のパルス幅変調とは、このON、OFF操作を高速かつ任意に制御する方法なんです。

もう少し具体的に言うと、ある時間(一定の時間サイクル)の中で、ON状態の時間と、OFF状態の時間の比率を変える(デューティー比を変える)ことでモーターの速度を制御するわけです。

スイッチONの状態での電圧は原理的に一定にします。

デューティー比Dは

  D=t/T
   t = ON時間
   T = ON、OFFを繰り返す一定のサイクル時間

と定義されます。

この式から判るとおり、デューティー比は0〜1の値となりますね。

デューティー比=0のときはON時間=0ということですから、モーターへは電力が供給されません。

デューティー比=1のときはON時間=Tということですから、T時間の間、常にモーターへ電力が供給されている状態になります。この状態が続くと、空転時のモーターは最高回転数へと近付いて行きます。

あとはデューティー比を0〜1の間で任意に変えれば、モーターのスピードを変えられるというわけです。

ドライバーがスロットルを制御することで、デューティー比を0〜1の中で調整する仕組みを作れば良いわけです。

この方式のメリットである、バッテリーの電力を棄てずに速度制御できる理由がイメージして頂けたと思います。

水道の蛇口をものすごく高速に開閉して、水を容器に貯める時間を調整するイメージだと思って頂いても良いでしょう。水はどこにも漏れて行きませんので無駄使いしていない筈です。

さて、この方式で最も配慮しなければならないのが、先ほどの時間T、そう、ON、OFFを繰り返す一定のサイクル時間をどの程度にすれば良いか?という点です。

例えばT=60秒(1分)などという値にして見ましょう。

走行スピードを最高速の半分にしたいから・・・「デューティ比=0.5」にすれば良いんだ!と思いますよね。

でも良く考えてみてください。

PWM制御はON、OFF(あるいはOFF、ON)を繰り返すだけの制御でした。

すると、T=60秒のうち前半30秒をスイッチON(あるいはOFF)し、後半30秒をスイッチOFF(あるいはON)することになります。

ん?これは?

そうです。

ドライバーが自分でスイッチをON、OFFしているような動きになってしまうんです。

冒頭の、フル加速とモータ駆動停止の2つのコントロールをしているだけです。

これでは「速度制御」したことにはなりませんよね。

このサイクル時間Tは、必要とする速度の調整量や、モーターやその他機械系の慣性力、その他諸条件を考慮して決定する必要があります。

まあ実際は、モーターや使用条件を想定して、メーカー側で適正な値を決定してあるので、基本的にはあまり意識する必要は有りません。

大雑把に、数百Hz〜数KHzの周波数f(=1/T)になっていると覚えておけば充分ですし、しっかり速度制御してくれるように調整されています。

ちなみに、このPWM制御はモーターとバッテリーの間に接続するコントローラーに装備されています。

ただし今後、モーター制御のチューニングを行おうとする場合や、モーター、コントローラー、その他をオリジナルで試作していく場合には重要なパラメーターとなります。



posted by papacchi at 14:22| Comment(0) | 4.電動レーシングカート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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