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2009年12月07日

モータースポーツ&電動レーシングカート ワイヤーケーブルの電流容量 Ampacityの考え方1

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電動レーシングカートの試作検討を進めていますが、いよいよ電装系の設置、接続検討を始めています。

今回は既成の電装系を搭載するだけなのですが、使用上配慮すべき点として幾つかのポイントを整理しておこうと思います。

まず最初に、電線(ワイヤーケーブル)について。


ワイヤーケーブルの「導体」に電流が流れると、電気抵抗による熱(ジュール熱)が発生し、それが被覆絶縁体に伝わり、そこから周辺空気や固定構造物に放熱(熱伝達)されます。

そして、これらの発熱、熱伝導、熱伝達のバランスによって、被覆絶縁体の温度が決まります。

一方、被覆絶縁体は熱によって劣化を生じます。

この熱劣化による寿命の限界は、温度が高くなるほど短くなります。

被覆絶縁材料の多くは 8 - 10 度 (C)の温度上昇で、寿命が 1/2 になると言われており、一般的には2,000 - 20,000 時間連続使用できる温度をその被覆絶縁体の定格温度とします。

つまり、被覆絶縁体の温度がその材料の定格温度を越えない最大の電流が「許容電流」あるいは「電流容量(ampacity)」となります。


以上のイメージを理解するために、以下にいくつかの理論式を表記します。

が、実用上は後段の別表に示すような「早見表」でワイヤーケーブルを選定することができます(ギリギリの性能を見極める場合は以下の検討、さらには数値計算や実験が必要になってきますが・・・)。

さて、「導体」からの発熱量は下記のように表せます。

Q = I^2 × R ・・・(1)

    Q = 単位長さあたりの導体発熱量 (W/m)
I = 電流 (A)
R = 導体抵抗 (Ohm/m)

ワイヤーケーブルから空気への対流熱伝達は以下のように表せます。

q = h×S×(Ts - T0) ・・・(2)

q = 熱流量 (W/m^2)
h = 熱伝達率 (W/m^2/K)
S = 放熱物体の表面積 (m^2)
Ts = 放熱物体の表面温度 (K)
T0 = 周囲温度 (K)

ここで厄介なのが、熱伝達率hです。

熱伝達率hは、ワイヤーケーブルそのものや設置される環境によって大きく変わります。

また、前式の通り、一般的に仕様値は自然対流を前提として表記しています。

ファンなどで強制的に冷却するなどの措置を施せば、ワイヤーケーブルから空気への対流熱伝達を増やすことが可能になってきます。


ここまでで理解しておくべきポイントは、

1)通電電流の2乗に比例して発熱量は増加する、

2)導体抵抗が低く、導体長さが短いほど、発熱量を低く抑えることが出来る、

3)ワイヤーケーブルからどんどん熱を奪える構造を備えれば(例えば強制冷却)、「許容電流」あるいは「電流容量(ampacity)」を高めることが出来る、

の3点です。



posted by papacchi at 20:25| Comment(0) | 4.電動レーシングカート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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