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2008年06月18日

モータースポーツ&電動レーシングカート レーシングフロント北海道

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 土地の雄大さと豊かな自然が、北海道の特色として採り上げられる事が多い。

 実際に高速道路の整備がもう少し加速されないと、街から街までが離れすぎていて、北海道内の移動はとても時間がかかる。

 ところで、「スピード」に関して「場所」を探そうとすると、北海道は非常に好都合な条件が揃っていることに気付く。

 先に述べた広い土地もさることながら、人口密度が極端に低いことで、レーシングスピードを発揮させるための環境が作りやすい。

 もちろん広い土地があれば、空間的なゆとりのあるサーキット作りが可能となる。

 現在のガソリンエンジン・ベースのレーシングカーを走らせる場合、サーキット周辺に対する騒音や大気汚染の影響を考慮する必要がある。この点、北海道の中で人口密度の低い土地を探し出して利用出来るようにすることは他の都府県から比べると、比較的可能性が高い。



 それ以上に都合が良いのは、夏と冬の極端な環境の変化が多くのファンに「スピード」を身近にしてくれる。

 夏場の北海道はオンロード、オフロードと両方のコース設定が可能だ。

 また、冬場はオンロード、ウェットロード、スノーロードをコース設定に採り入れる事が出来る。

 ここで言う「スピードを身近にする」という意味には、1)コントロール不能になる限界点を身近に感じられること、そして、2)絶対的に高いスピードを身近に感じられることの2種類の方法を含んでいる。

 そして、これは4輪レーシングカーに限定されない。

 極端に幅を広げると、夏場は2輪も水上バイクも、自転車も、様々なスピードを楽しむことが出来ることを意味する。

 もちろん冬場も同様だ。スキー、スケートはもとより、夏場同様に4輪、2輪、自転車、スノーモービル等々、アイデア次第でスピードを楽しむことが出来る。

 特に冬場は絶対速度は望めないものの、限界点が極端に低くなるだけでなく、自然が作る雪のクッションが敷き詰められているため、幅広いファンに楽しんでもらうことが可能となる。

 当然、より高い技術の向上に低い限界点でのトレーニングをみっちり行うことも可能になるわけだ。

 また最近ではロードヒーティング技術も高くなっており、クローズドサーキットであれば夏場同様のドライコンディションも作り上げられる。

 「スピード」を様々な方法で楽しめる「北海道」は非常に魅力的な土地柄だと言えるだろう。



 ただ、誤解の無いようにしておかなければならないこともある。

 北海道の自然は天賦の財産でもある。

 環境と共存しつつ、地域住民へも充分に配慮して「スピード」を楽しむことは言わずもがなである。

 

 また、誰もが「スピード」を楽しみたいと思っていると思うのは独りよがりな発想だ。

 2007年開催を目指して数年来、北海道小樽市の市街地を利用したチャンプカーイベントの開催計画が進められてきたが、結果的に実現されることは無かった。

 様々な危惧が持ち上がったことだろうと考えられる。

 長年、北海道は夏場に交通事故が多発し、年間を通しても日本でワーストワンを神奈川県等と毎年競い合っている土地柄だ。

 そして、この事故に「道外からの観光客」が少なからず関わっていることに道民は心を痛めている。

 北海道民はスピード、特にクルマの無謀運転には意外と敏感だ。

 道外から冬場に北海道を訪れる観光客は、「タクシーなんかカーブで横滑りさせながら曲がるんだよ!!」と、とても驚いたと言って感想を聞かせてくれる。

 だが僕にとって、これは北海道のドライバーが雑な運転をしている=スピード狂と捉えて欲しくないと思う瞬間だ。

 雪道で車が滑るのは「当然」の物理現象だ。2トン近い塊が摩擦のほとんど無い雪面を数十km/hで動き出せば、スリップ無しで止めることなど容易なことではない。ましてや走りながら抜けていかなければならないカーブで滑ったとしても、雑に運転しているとは言えないだろう。

 北海道で生活しているドライバーは、どんなに低速で走ってもこの物理現象と毎日対峙しなければならない。

 だから、クルマの限界の低さ、危険を嫌と言うほど理解している。

 北海道にレーシングスピードを持ち込むには、しっかりと市民権を得る形をとらなければならないというのが私の考えだ。

 

 もうひとつ悩ましい問題がある。

 それは、他の都府県から北海道へ行くにはクルマだけでは行けないという特殊性だ。

 特に4輪のモータースポーツを行うには、機材搬送に苦労する。

 レースエントラントもレース観戦者も、海を渡る方法に悩むことになる。

 カートレインの再開がひとつの鍵になるかもしれないが、北海道への輸送メリットを高める経済事情が未だ見当たらないのが大きなハードルになっている。

 すなわち、北海道を日本のレーシングフロントにしようとする場合、各メーカーの開発拠点を北海道に移転させたり交通環境の整備を進めたりする必要があり、その背景には北海道の経済・流通事情が日本の経済・流通に切り離せないポジションに成長させる必要があるということだ。

 アクセスしやすいイベントや施設でなければ、どんなに良い物を作っても出向くことが出来ない。

 文化的な面で魅力を高めつつある北海道であるが、いずれにしても確固たる経済基盤と流通システムを作り上げ、今以上に充実させていかなければ「スピード王国」としての北海道の魅力を活かすことはできないだろう。

 もちろんこの点もぜひクリアして行きたいと目論んでいる。




posted by papacchi at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 7.レーシングフロント北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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